
【ご報告】日台の立法交流、12議員が参加 医療政策の相互学習活性化に向けて
9月9日、逗子市議会にて講演会「日台友好・医療立法協力〜共に学び、未来の医療と人権を守る」が開催され、来日した台湾・新光病院精神科医で台湾国際臓器移植ケア協会(TAICOT)副理事長を務める黄千峯氏が講演しました。 逗子市議会をはじめとする議員12人が参加するなか、黄氏は神奈川県逗子市議会での講演や日台友好議員連盟との交流を通じ、高齢者ケア、アルコール依存症対策、臓器移植をめぐる両国の立法経験を共有しました。 医療・福祉政策における相互学習 日台両国は、共通の社会課題をめぐり制度面での学び合いを重ねてきました。台湾はこれまで、日本の介護保険制度や、2013年に成立したアルコール健康障害対策基本法を参考としてきました。特にアルコール依存症対策では、医療中心の対応から地域連携や早期予防を重視する体制へと転換を図る台湾が、日本の取り組みを手本としています。 一方、日本が注目しているのは、臓器移植の倫理的枠組みにおける台湾の先行事例です。台湾は2015年、アジアで初めて移植ツーリズム、すなわち海外での不正な移植を刑事罰の対象とする人体臓器移植条例の改正を実現しました。臓器売買の禁止、仲介行為への厳罰化、医師による移植情報の報告義務などを定めたこの法律は、日本における臓器移植法改正の議論にとって重要な指針となっています。 参加議員の声 逗子市議会議長を務め、SMGネットワーク代表でもある丸山浩章議員は、「近くの国々の法律について、日本の議員は詳細まではわかりません。こうした交流の機会があるのは良いことです」と語りました。 台湾に7年半滞在した経験を持つ富田剛平議員は、「台湾は重要な、そして日本は大切なパートナーであり、互いに学び合うことが重要だと考えます」と述べました。 いとうまみこ議員は、「互いに学び合い、信頼し合い、共に繁栄する。これからも日台の絆を大切に、市民の皆様のための政策に取り組んでまいります」と語りました。 不正移植根絶へ 国際協力と司法の動き SMGネットワークは2025年6月、東京で日台米立法シンポジウムを開催しました。会場では日台米の議員が、臓器提供の自給自足を進めることと不正移植を根絶することは国際社会共通の責任であるとの認識を共有しました。 司法の場でも動きが見られます。日本では近年、違法な海外移植を仲介したNPO法人理事長に対し、臓器移植法違反により懲役刑が言い渡されました。台湾でも2025年7月、医師による移植仲介行為への初の有罪判決が下り、不法収益の没収が命じられています。両国がそれぞれ不透明な臓器移植に厳しい姿勢で臨んでいることがうかがえます。 次世代の課題 再生医療とAI 交流の範囲は、再生医療やAI(人工知能)といった先端分野の倫理的枠組みにも広がっています。日台双方は、再生医療における患者保護のあり方や、AI医療導入にあたっての個人の自律性・プライバシー確保について、法整備の段階から知見を共有していく方針で一致しました。 SMGネットワークは今後も、日台の専門家や議員との連携を続け、医療を友好の架け橋として、人権を守るための立法支援と情報発信に取り組んでまいります。
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