第49回国連人権理事会(UNHRC)の開催に合わせ、臓器狩りに関するサイドイベントがオンライン形式で3月の22日から23日にかけて開かれました。主催は国際医療倫理NGO団体の、臓器の強制摘出に反対する医師団 (Doctors Against Forced Organ Harvesting、DAFOH)。 ・・・・

DAFOH主催の臓器狩りに関する会議がオンラインで開催(国連人権理事会のサイドイベント)

 
オンラインによるディスカッションの様子

 

 第49回国連人権理事会(UNHRC)の開催に合わせ、臓器狩りに関するサイドイベントがオンライン形式で3月の22日から23日にかけて開かれました。主催は国際医療倫理NGO団体の、臓器の強制摘出に反対する医師団 (Doctors Against Forced Organ Harvesting、DAFOH)。

 

主な講演者は以下の通り、

・G. Weldon Gilcrease, III, MD(アメリカ:医学博士、DAFOH副所長、ユタ大学医学部の助教授)

・Lord Hunt of Kings Heath(イギリス:貴族院議員)

・Carlos Iglesias(スペイン:人権弁護士)

・David Matas(カナダ:国際人権弁護士)

・Willy Fautré氏(ベルギー教育省内閣およびベルギー議会の元使節団長)

・朱婉琪氏(台湾:国際人権弁護士)

・Thierry Valle(フランス:NGO 良心の自由のための団体・個人連合(CAP-Freedom of Conscience, France)の会長)

・Harold King, BDS Msc(DAFOHフランスのディレクター)

等など・・・

 

出席した台湾の人権派弁護士で「強制臓器摘出の阻止と撲滅に関する世界宣言法律委員会」委員長を務める朱婉琪氏は、既存の国際機関はこの問題にほとんど取り組んでこなかったため各国が国家レベルで阻止しなければならなくなっていると、その緊急性を訴ました。

朱婉琪 弁護士

 

朱弁護士法案らが提案した「臓器強制摘出防止法」は、「本人同意のないまま臓器移植や臓器などの医療実験などを行うこと、金銭的な利益のために生きている人間から臓器や人体組織を取り出し、被害者に重症を負わせたり死亡させること」を「臓器狩り犯罪」と定義し、これを犯した人物や組織に対して、各国が国内法で重罰を下すことを求めています。

 

台湾では、2015年 国家人権委員会委員で元立法委員(国会議員)の田秋堇氏の牽引により、臓器移植ツーリズムを明確に禁止する法律を成立させました。これにより、海外に移植を受けに行く患者に対し、国、病院、医師を登録することを義務付け、違反した場合は、移植手術後に一生服用する免疫抑制薬の国家保険を適用できなくなります。また、臓器収奪に関与した中国人医師のブラックリストを作成し、台湾への入国を禁止しています。

 

医師や弁護士医療倫理を唱える人々によるパネルディスカッションでは、「沈黙」が繰り返しテーマとして取り上げられました。

 

 

 

2006年からこの問題を追っているカナダのデービッド・マタス弁護士は、中国共産党は「国際社会が望むように変化する」と強調してきたが、強制臓器摘出に関する調査すら行われていないと指摘。「しかし、国際社会は中国共産党に騙されたとは認めたくないだろう」と述べました。

デービッド・マタス弁護士

 

スペインの人権弁護士カルロス・イグレシアス氏は、10年前のある国連人権理事会で、1999年に法輪功弾圧を命じた当時の江沢民国家主席を非難する3分間のスピーチを行う予定でした。

カルロス・イグレシアス弁護士

 

しかし、議論の前に中国共産党の代表が各国の席を回り「ノーアクション」と言うように仕向けていたという。同党は自らの犯罪を隠蔽するため、あらゆる力を使っていると指摘しました。

 

スペインでは2014年から2017年にかけてバルセロナ大学で中国の医師たちに臓器移植のトレーニングを行っていました。同大学は中国共産党による臓器収奪について警告を受けていたといいます。イグレシアス氏は「論理的に支払われた商業契約であり、おそらく中国共産党のお金で行われたものだ」指摘しました。

 

 

「強制臓器摘出に反対する医師の会(DAFOH)」代表トルステン・トレイ氏は、過去23年間、中国共産党がこれらの行為を密かに行ってきたため、世に真相が明らかになっていないと指摘。

トルステン・トレイ医師

 

「今、誰もがウクライナでの悲劇を見てショックを受けている。しかし、もし中国共産党が何十万人もの人々から臓器を摘出している場面をSNSやテレビで流したらどう反応するだろうか」と話しました。

 

残忍な行為を知り「沈黙するのは中立ではない」とトレイ氏。「沈黙は、善を選択しなかったことを意味する。

「彼らは殺人の共犯者となる。この悪から離れなければならない。目を覚ます時なのだ」

 

関連リンク:

 

【Epochtimes】LIVE: Panel on ‘State-Sponsored Forced Organ Harvesting of Living People’

※当日のライブ中継動画 (英語)

https://www.theepochtimes.com/mkt_eet/programming-alert-the-escalation-of-human-rights-violations-in-the-21st-century_4349887.html

 

【bigmarker】Escalation of Human Rights Violations in the 21st century: Finding solutions to help combat crimes against humanity

※当日のイベントのリンク (英語)

https://www.bigmarker.com/Dafoh/Escalation-of-Human-Rights-Violations-in-the-21st-century-Finding-solutions-to-help-combat-crimes-against-humanity

 

【大紀元】人権弁護士ら、「臓器強制摘出防止法」制定を各国に求める=国連人権理事会のサイドイベント

https://www.epochtimes.jp/2022/03/103316.html

 

【大紀元】「目を覚ます時だ」医師ら、中国共産党の臓器収奪に言及

https://www.epochtimes.jp/2022/03/103365.html