【声明】日本の臓器移植法改正に向けて 議員の勇気ある行動に謝意 さらなる前進願う

中国における臓器移植の問題について、2025年12月の参院法務委員会でも取り上げられ、政府は法整備等に協力姿勢を示しました。これについて、緊急声明を発表いたします。

 
 

  


 

日本の臓器移植法改正に向け、議員各位の勇気ある行動に謝意 さらなる前進を願う

 

 一般社団法人 中国における臓器移植を考える会(SMGネットワーク)は、中国共産党政権下で進行する強制臓器収奪という深刻な人権侵害を終わらせるため、国内外で情報発信を続けてまいりました。私たちの呼びかけにより、これまで数十の地方議会からこの問題に関する意見書が提出されており、政府の対応を促す重要な動機づけとなっています。

 こうした私たちの活動を支え、この問題の解決に向けた道筋を拓いてこられた国会議員の皆様のご尽力に、心より敬意と感謝を申し上げます。特に、古屋圭司衆院議員、山田宏参議院議員、石橋林太郎衆議院議員をはじめとする皆様の貢献により、議論は大きく前進しました。

 古屋議員を発起人とする超党派議連「中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟」は総会にて、中国における臓器移植問題の調査第一人者で人権弁護士のデービッド・マタス氏を招き、同氏の「日本が共犯者にならないように」との訴えを議連で共有されました。

 2019年11月7日の参議院外交防衛委員会においては、山田議員が調査報告「中国臓器狩り」を引用し、中国での「オンデマンド」臓器提供の非人道性を国会で初めて本格的に取り上げ、外務省に徹底的な情報収集と調査を求めました。また、山田議員はメディアや各種フォーラムで、海外移植の規制強化や罰則導入のアイデアを繰り返し提案されてきました。

 顧問として当会の活動を支える石橋議員は、2023年2月21日の衆議院予算委員会第三分科会において、中国における強制臓器収奪の実態を詳細に説明され、政府に対し人権状況の把握と対応を求める重要な発言をされました。

 さらには、2025年12月16日の参議院法務委員会で、北村晴男参議院議員が中国における臓器移植問題を正面から取り上げ、政府に渡航移植の法整備に関する質問を行ったことを、心より歓迎いたします。政府側の回答では、不正な臓器取引を防ぐための法改正について、議員立法であれば協力の用意があるとの前向きな姿勢が示されました。

 この回答は歴史的な一歩です。この機会を活かし、さらなる法改正の実現に向けた議論を加速させるよう強く訴えます。

 国際的な動向も、この問題への取り組みを後押ししています。2025年11月、対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)ブリュッセルサミットでは、日本を含む28カ国の各国議員が強制臓器摘出を禁止・防止するための立法を誓約しました。この誓約には、外国団体との共同研究や研修への公的資金使用禁止、医療機関の人権デューデリジェンス義務化などが含まれ、中国の臓器収奪を国際的な人権侵害として明確に位置づけています。

 また、日本と台湾の議員レベルでの協力も着実に進展しています。台湾国際臓器移植ケア協会(TAICOT)の黄千峯医師は近年、来日を重ねられ、日本の国会議員と意見交換を行っています。2025年6月の日台合同シンポジウムでは、台湾側から蔡甫昌教授、王正旭立法委員、黄士維医師らが講演され、台湾の法整備経験や人権保護の観点から深い洞察を提供いただきました。このような台湾側の献身的な協力は渡航移植をめぐる日本の議論の加速を促すものであり、国際連携を日本国内の法改正に活かすことができる貴重な資料となっています。

 シンポジウムでは、これまでも臓器移植問題はじめ中国共産党政権の人道犯罪に対して強い姿勢を示されてきた片山さつき参院議員も挨拶されました。

 米国では今国会で、強制臓器収奪の防止と責任追及を目的とした「臓器収奪停止法案」が下院を通過し、上院での審議プロセスが進んでいます。このような国際的な立法の進展は、日本における法改正の重要性をさらに強調しています。

 SMGネットワークは、以下の具体的な法改正を提言いたします。これらは、議員方のご助言、マタス氏の提言、IPACの誓約、台湾の経験を参考にしました。

  1. 渡航移植の規制強化  
    海外での提供者不明の臓器を使用した移植手術を禁止し、患者、ブローカー、医療機関、医師、手配・宣伝・運搬に関与した者への罰則を導入。中国への移植ツーリズムが人道犯罪に加担しないよう、事前審査と帰国後報告義務を義務化
     
  2. 国民への周知と教育
    人道犯罪リスクを抱える海外渡航移植への情報提供を政府の責任とし、空港や外務省ウェブサイトでの啓発システムを構築。学校やメディアを通じた人権教育を強化
     
  3. 医薬品・医療技術の輸出管理
    臓器移植関連薬剤の中国輸出時に、濫用防止のためのトレーサビリティを確保。日本で学んだ中国医師の技術使用を検証し、公的資金による支援を制限
     
  4. 入国・国際協力措置
    臓器収奪に関与した外国人のビザ発給を拒否。IPACや台湾との情報共有ネットワークを構築し、国際的な監視体制を強化
     
  5. 公的資金の使用制限
    中国の医療機関への融資や協力において、臓器収奪の可能性を排除するためのデューデリジェンスを義務化

 これらの改正は、厚生労働省の報告で明らかなように、近年175名以上の日本人が中国で移植を受けた実態を考慮し、緊急に必要です。無垢な患者が人道犯罪の被害者や加担者とならないよう、保護措置を講じなければなりません。

 SMGネットワークは、国会での超党派議論の開始、各政党の積極的な取り組み、国際連携の深化を通じて、一日も早い法改正の実現を希望します。人道犯罪から国民を守り、日本が国際社会の模範となることを心より願います。

令和7年(2025年)12月21日

一般社団法人 中国における臓器移植を考える会 SMGネットワーク

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