日本加盟の国際議連、「中国臓器収奪への関与は許されない」法促進を決議

 日本の国会議員も加盟する国際議連「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」は11月12日、ブリュッセルで第5回年次首脳会議を開催し、中国の権威主義拡大に対処する協調行動を発表した。会議では、強制的な臓器摘出の防止や台湾海峡の現状維持などに関する複数の決議を採択した。

 IPACは臓器摘出・臓器売買に関する立法意図声明を採択し、各国議員に強制的臓器摘出と臓器売買を禁止・防止する国内法制定を推進するよう求めた。声明は「いかなる国も、自国の医療機関、移植機関、製薬機関、学術機関がこれらの重大な人権侵害に加担することを許してはならない」と明記した。

 強制的な臓器摘出問題については、英国「民衆法廷」で判事を担ったジェフリー・ナイス卿のほか、オーストラリア国立大学で中国政治を専門とするマシュー・ロバートソン研究員、国際人権センター会長のウェイン・ジョーダシュ弁護士らが登壇し、同問題について証言した。

台湾海峡問題では、議員らは現状の一方的変更に反対する共同宣言を採択した。宣言は、台湾の事実上の自治を強制的に変更しようとする試み、台湾の独立統治や国境管理の妨害、他国との実質的関係構築の阻止、市民や政治代表者の同意なき政治的解決の強要などを現状変更と定義した。

 チベット問題に関するモデル決議案も採択された。決議案はチベット民族の文化的、宗教的、言語的、民族的アイデンティティーを保持する権利を認め、中国政府によるチベット自治と遺産の侵食に対応する内容となっている。

 南シナ海問題では、フィリピン議員の訴えを受け、中国政府に対し国際法を遵守するよう求める声明を採択した。また中国が重要鉱物資源への依存を繰り返し強制的に利用していることに深い懸念を表明し、同盟国や信頼できるパートナーと連携して重要産業資材のサプライチェーンリスク低減を各国政府に求めることを確認した。

 今回の首脳会議で、パナマ、エストニア、フィジー、ラトビア、セルビア、ザンビア、ジンバブエの7カ国が新たにIPACに加盟し、参加国・地域は計37に拡大した。

 IPAC共同議長でインド下院議員のプリヤンカ・チャトゥルベディ氏は「我々は決意を新たに議会に戻り、今日の約束を具体的政策に変え、政府に責任を負わせ、権威主義の力に直面しても民主的価値が揺るがないよう努める」と述べた。

 日本では会議後、超党派の「対中人権外交を促進する議員連盟」(JPAC)の役員会が開催された。山尾志桜里衆議院議員がソーシャルメディアで明らかにしたところによると、役員会では中国政府による威圧行為への対応戦略を協議し、ブリュッセル会議を参考に来年度の政策優先課題を確認した。

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