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よくある質問
中国の臓器移植問題に関する疑問にお答えします
1基本情報・問題の概要
中国における強制臓器摘出とは、同意なしに生きている人から臓器を摘出する行為を指します。国際的な調査によると、主に法輪功学習者、ウイグル人、チベット人、家庭教会のキリスト教徒などの「良心の囚人」が対象となっています。
2019年、英国の独立民衆法廷(チャイナ・トリビューナル)は、中国全域で何年にもわたり、かなりの規模で強制臓器摘出が行われてきたと結論付けました。この問題は単なる医療倫理の問題ではなく、深刻な人権侵害として国際社会から非難されています。
中国の臓器移植が問題視される主な理由は以下の通りです:
- 異常に短い待機期間:他国では数年かかる移植手術が、中国では1〜2週間で可能とされています
- 不透明な臓器の出所:公式な臓器提供者数では説明できない大量の移植件数(年間6〜10万件と推定)
- 移植件数の急増:1999年(法輪功への迫害開始)以降、移植件数が異常に増加
- 国際基準の無視:WHOの定める臓器移植の倫理基準に違反
法輪功(ファルンゴン)は、中国の伝統的な気功修練法で、「真・善・忍」を理念とする精神修養法です。1990年代に中国で広まり、一時は7,000万人以上の学習者がいたとされています。
1999年7月、中国共産党は法輪功を禁止し、大規模な弾圧を開始しました。国連の報告によると、法輪功学習者は中国の拷問被害者の3分の2を占めるとされています。健康的な生活習慣を持つ法輪功学習者は、臓器移植のための「理想的な臓器源」として標的にされていると指摘されています。
2SMGネットワークについて
SMGネットワーク(正式名称:中国における臓器移植を考える会)は、2018年に設立された日本の一般社団法人です。SMGは「Stop Medical Genocide(医療虐殺を止めよう)」の頭文字を取っています。
私たちは、中国における強制臓器摘出の実態を調査し、この問題を日本社会に広く知らせるとともに、政府、議会、医学界への働きかけを通じて、この深刻な人権侵害を止めるための活動を行っています。
私たちの主な活動内容は以下の通りです:
- 調査・研究活動:中国の臓器移植システムの実態調査、医学論文や政府文書の分析
- 啓発活動:講演会、セミナー、ポスター展の開催による情報提供
- 政策提言:日本政府、国会議員、地方議員への働きかけ
- 国際連携:韓国のKAEOT、台湾のTAICOTなど各国の人権団体との協力
- 地方議員ネットワーク:全国119名の地方議員による問題提起
「中国における臓器移植を考える全国地方議員の会」は、この問題に関心を持つ地方議員のネットワークです。2024年時点で、47都道府県から119名の議員が参加し、89の地方議会で意見書や決議が採択されています。
地方議員の会は、各地域での啓発活動、議会での意見書提出、市民への情報提供などを通じて、この問題の解決に向けて活動しています。
3日本との関わり・影響
日本人がこの問題に関わるべき理由は複数あります:
- 日本人の渡航移植:日本人が中国で臓器移植を受けるケースが報告されており、知らずに犯罪に加担する可能性があります
- 人権の普遍的価値:人権は国境を越えた普遍的価値であり、国際社会の一員として声を上げる責任があります
- 医療倫理の観点:日本の医療従事者として、国際的な医療倫理基準を守る必要があります
- 家族への影響:日本人の配偶者や親族が中国で法輪功を学習している場合、迫害の対象となる可能性があります
- 腎臓移植:平均待機期間は約15年(世界的には2〜3年)
- 心臓移植:平均待機期間は約5年(米国では約2ヶ月)
- 肝臓移植:平均待機期間は約1年
中国への渡航移植には以下のような重大なリスクがあります:
- 倫理的リスク:強制臓器摘出による臓器である可能性が高く、殺人に加担することになります
- 医療的リスク:衛生状態や医療技術が保証されず、感染症や合併症のリスクが高い
- 法的リスク:国際的な臓器売買は違法であり、処罰の対象となる可能性があります
- 経済的リスク:数千万円の費用を要求され、詐欺被害に遭う可能性もあります
2008年のイスタンブール宣言では、臓器移植は自国内で行うべきとの指針が示されており、移植ツーリズムは国際的に非難されています。
4国際社会の対応
国際社会は以下のような対応を取っています:
- 欧州議会:2013年と2022年に中国の強制臓器摘出を非難する決議を採択
- 米国議会:2016年に非難決議を採択、臓器摘出に関与した人物への制裁法案を検討
- 英国:2019年に独立民衆法廷が強制臓器摘出を「人道に対する罪」と認定
- イスラエル、スペイン、イタリア、台湾:自国民の中国での臓器移植を制限する法律を制定
- 世界医師会(WMA):中国の臓器移植の倫理違反を非難
東京宣言は、2020年1月20日に、日本のSMGネットワーク、韓国臓器移植倫理協会(KAEOT)、台湾国際臓器移植関懐協会(TAICOT)が共同で発表した宣言です。
この宣言では、中国における臓器移植濫用問題に対して、アジア諸国が連携して取り組むことを表明しました。具体的には、臓器売買の防止、被害者の権利保護、国際協力の促進などを訴えています。これは、アジア地域における初めての共同宣言として重要な意味を持ちます。
中国への渡航移植には以下のような重大なリスクがあります:
- 倫理的リスク:強制臓器摘出による臓器である可能性が高く、殺人に加担することになります
- 医療的リスク:衛生状態や医療技術が保証されず、感染症や合併症のリスクが高い
- 法的リスク:国際的な臓器売買は違法であり、処罰の対象となる可能性があります
- 経済的リスク:数千万円の費用を要求され、詐欺被害に遭う可能性もあります
2008年のイスタンブール宣言では、臓器移植は自国内で行うべきとの指針が示されており、移植ツーリズムは国際的に非難されています。
5医療・倫理的側面
臓器移植に関する主要な国際基準は以下の通りです:
- WHO指導原則:臓器提供には明確な書面による同意が必要
- イスタンブール宣言(2008年):臓器売買と移植ツーリズムの禁止、自国内での臓器移植の推進
- 世界医師会声明:囚人からの臓器摘出の禁止
- 移植学会の指針:臓器の出所の透明性とトレーサビリティの確保
これらの基準は、臓器提供者の尊厳と権利を守り、臓器移植医療の倫理性を確保するために制定されています。
生体からの臓器摘出とは、まだ生きている人から臓器を取り出すことを指します。通常の臓器移植では、脳死判定後または心臓停止後に、本人や家族の同意を得て行われますが、中国では以下のような問題が指摘されています:
- 本人の同意なしに、生きている状態で臓器が摘出される
- 臓器摘出自体が死因となるケースがある
- 健康な人を臓器のために殺害している可能性が高い
これは医療行為ではなく、殺人行為であり、国際法上の「人道に対する罪」に該当すると指摘されています。
中国での異常に短い待機期間(1〜2週間)は、以下の理由で説明されています:
- 「オンデマンド移植」システム:必要に応じて臓器を調達できる体制
- 大規模な「臓器バンク」:収容されている良心の囚人が生きた臓器源として利用される
- 血液・組織検査の事前実施:拘束された人々に対して定期的に適合検査を実施
- 予定手術の実施:移植日を事前に決定できるシステム
通常、適合する臓器を見つけるには数十倍以上のドナー候補が必要ですが、中国ではこれが可能となっている背景に、大規模な強制臓器摘出があると指摘されています。
6証拠と調査結果
強制臓器摘出の証拠として、以下のものが挙げられています:
- 統計的証拠:公式ドナー数では説明できない移植件数(2005年の移植件数は1999年の33倍)
- 証言証拠:元医師、元看護師、収容所の生存者からの証言
- 医学的証拠:収容者への選択的な血液検査・臓器適合検査の実施
- 病院の広告:短期間での移植を保証する中国の病院の宣伝
- 電話調査:中国の病院への覆面調査で、法輪功学習者の臓器提供を認める発言
- 論文の撤回:出所不明な臓器を使用した中国の医学論文400本以上が国際誌から撤回
中国政府は以下のような主張をしています:
- 2015年以降、死刑囚からの臓器摘出を停止したと発表
- 現在は自発的なドナーからのみ臓器を調達していると主張
- 強制臓器摘出の疑惑を「根拠のない中傷」として否定
しかし、国際的な調査団体は、中国の説明には多くの矛盾があると指摘しています。例えば、公表されている自発的ドナー数では、実際の移植件数を説明できないこと、待機期間の短さが医学的に不可能であることなどが挙げられます。
カナダの国際人権弁護士デービッド・マタス氏と元国会議員デービッド・キルガー氏は、2006年から中国の臓器移植問題を調査してきました。彼らの主な調査結果は:
- 2000〜2005年の間に41,500件の出所不明な臓器移植が行われた
- 臓器の主な供給源は法輪功学習者である
- 中国の臓器移植産業は年間10億ドル規模のビジネスとなっている
彼らの報告書「Bloody Harvest(血なまぐさい収穫)」は18か国語に翻訳され、ノーベル平和賞にノミネートされるなど、国際的に高い評価を受けています。
7私たちにできること
一般市民の皆様にできることはたくさんあります:
- 情報を知る:この問題について正確な情報を得て、理解を深める
- 周囲に伝える:家族や友人にこの問題について話し、認識を広める
- 署名活動への参加:強制臓器摘出の停止を求める署名に協力する
- 議員への働きかけ:地元の議員に問題提起し、行動を促す
- イベントへの参加:講演会やセミナーに参加し、理解を深める
- SNSでの発信:正確な情報を責任を持って共有する
一人一人の小さな行動が、大きな変化を生み出す力となります。沈黙は共犯と同じです。
医療従事者の方々には特に重要な役割があります:
- 倫理的指針の遵守:国際的な移植倫理基準を理解し、遵守する
- 患者への情報提供:海外渡航移植のリスクについて正確に伝える
- 報告義務の履行:渡航移植の事例を把握し、適切に報告する
- 継続診療の検討:倫理的に問題のある移植を受けた患者への対応を慎重に判断
- 学会での問題提起:医学会や学術会議でこの問題を議論する
- 研究の精査:中国からの臓器移植研究論文の倫理性を確認する
医療従事者は、「害を与えてはならない」というヒポクラテスの誓いに基づき、この問題に真摯に向き合う責任があります。
SMGネットワークの活動を支援する方法:
- 会員になる:正会員または賛助会員として活動を支援
- 寄付をする:活動資金の提供により調査・啓発活動を支援
- ボランティア参加:イベント運営、翻訳、資料作成などで協力
- 情報拡散:SNSやブログで活動を紹介し、認知度を高める
- イベント開催協力:地域での講演会やポスター展の開催を支援
詳細はSMGネットワークのウェブサイト(smg-network.org)をご覧いただくか、info@smg-network.orgまでお問い合わせください。
8その他の重要な質問
日本政府の対応が限定的である理由として、以下が考えられます:
- 経済的配慮:中国との経済関係への影響を懸念
- 外交的配慮:二国間関係の悪化を避けたい意向
- 認識不足:問題の深刻さが十分に理解されていない
- 法整備の遅れ:海外渡航移植を規制する法律が不十分
しかし、人権は経済や外交よりも優先されるべき普遍的価値です。市民社会からの継続的な働きかけにより、政府の姿勢を変えていく必要があります。すでに89の地方議会が意見書を採択しており、地方から中央への圧力が高まっています。
いいえ、これは陰謀論ではありません。以下の点で、十分な証拠に基づいた事実です:
- 国際機関の認定:国連、欧州議会、米国議会などが公式に問題を認識
- 独立調査の結果:複数の独立した調査団が同様の結論に到達
- 医学的証拠:査読付き医学誌での論文撤回など、科学的根拠が存在
- 証言の一致:異なる時期・場所からの証言が一致
- 中国政府の矛盾:公式説明と実態の明らかな乖離
むしろ、これほど多くの証拠がありながら、問題を「陰謀論」として片付けることこそ、真実から目を背ける行為です。
「State Organs(國有器官)」は、カナダのレイモンド・チャン監督が7年間かけて制作したドキュメンタリー映画です。中国における強制臓器摘出の実態を、証言者のインタビューと調査資料を基に描いています。
この映画は、20年間行方不明となった親族を探す家族の姿を追いながら、中国政府が進める強制臓器摘出の裏側に迫る内容となっています。2025年3月には日本でも上映会が開催され、国会議員や医療関係者など多くの観客が衝撃を受けました。現在、オンラインでの有料配信も開始されています。
問題解決に向けた展望として、以下の動きが期待されています:
- 国際的圧力の強化:より多くの国が制裁措置や法規制を導入
- 日本での法整備:海外渡航移植を規制する法律の制定
- 医学界の行動:国際移植学会による中国の排除
- 市民意識の向上:問題の認知度上昇による世論形成
- 技術的解決:人工臓器や再生医療の発展による需要減少
歴史を振り返れば、アパルトヘイトやホロコーストなど、どんなに強大に見えた不正義も、人々の勇気ある行動によって終わりを迎えました。私たち一人一人の声と行動が、この現代の悲劇を終わらせる力となります。
「悪が勝利するために必要なのは、善良な人々が何もしないことだけである」- エドマンド・バーク
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