米上院は9月28日、法輪功学習者らを対象とした中国共産党による強制臓器摘出から被害者を保護する「法輪功および強制臓器摘出被害者保護法案(S.4009)」を可決した。米シンクタンク、ハドソン研究所宗教の自由センターのニーナ・シア所長は10月2日、メディア取材に対して「米国が中国の生体臓器摘出から目を背けてきた時代の終わりの始まりだ」と述べた。
シア氏は法案の動きを「非常に心強い」と評価した。「10年以上、法輪功学習者とともに、中国共産党政権下の強制臓器摘出という蛮行にワシントンの関心を向けさせようと取り組んできた。生体からの臓器摘出が実際に行われていること、さらに米国の移植医療界がその一端を担っていることを、上下両院がようやく認めた」と語った。移植医療界の関与としては、中国の移植外科医の養成や提携を挙げた。
同氏は法案を成立に導いた議員と、粘り強く訴え続けた法輪功学習者に謝意を示した。「道義にかなった責任ある医療と米国の理念を大切にする人は皆、感謝すべきだ」と述べた。関与が指摘される医科大学、病院、財団に対しては「評判が懸かっていると自覚すべきだ」と警告した。
北朝鮮人権委員会(HRNK)のグレッグ・スカラトイウ会長兼CEOも同誌に、全会一致での可決を「人権擁護に取り組む人々の勝利」と評価した。法案を主導したテッド・クルーズ、ジェフリー・マークリー両上院議員については「正義と信教の自由、人間性という松明を掲げている」と称賛した。さらに「人権と正義の保護で、米国民と議員が一致していることを心強く思う」と述べた。
ニーナ・シア氏
米国の人権問題に詳しい弁護士で、ハドソン研究所宗教の自由センター所長。同センターの前身にあたる、人権団体フリーダム・ハウスの宗教の自由センターでも所長を務め、世界各地の宗教迫害の調査と政策提言を続けてきた。1999年から2012年まで米国際宗教自由委員会の委員を務めた。キリスト教徒への迫害を扱った共著『Persecuted』(2013年)がある。中国の宗教弾圧や臓器収奪問題について、議会公聴会で繰り返し証言している。

