「馬三家からの手紙」レオン・リー監督来日

2018年に制作されたドキュメンタリー映画「馬三家からの手紙」が3月21日・新宿のケイズシネマを皮切りにいよいよ日本でも公開されます。

レオン・リー監督インタビュー

「馬三家からの手紙」日本公開に先駆けて来日したレオン・リー監督を迎え、去る2月15日、東大駒場キャンパスで先行試写会がありましたが、その前日、事務局の野村がリー監督にインタビューしてきました。以下がその一部です。

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Stop Medical Genocide!

(中国の医療虐殺を止めろ!)

 

SMGネットワーク(中国における臓器移植を考える会)

事務局通信 [35]

令和2年2月21日

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 1.「馬三家からの手紙」レオン・リー監督来日

 

2018年に制作されたドキュメンタリー映画「馬三家からの手紙」が3月21日・新宿のケイズシネマを皮切りにいよいよ日本でも公開されます。

「馬三家からの手紙」については2018年9月にNHKBSで短縮版が放送され、その後何度か再放送もされているので或いはご記憶にある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回は完全版です。現在のところ新宿の他、横浜と関西地方3箇所での上映が決まっています。単館上映ですので、ご興味のある方は下記の配給会社に詳細をお訊ねください。

グループ現代https://www.masanjia.com/contact

 

政治犯、思想犯などを収容し、中国でもっとも過酷な強制労働施設と言われる「馬三家労働教養所」の内部を実体験を元にアニメーションと隠しカメラで再現しています。主人公の孫毅は、法輪功の気功術を学んでいたという、ただそれだけの理由でこの施設のなかに入れられました。そして、連日15時間に及ぶ労働、そして2年半に及ぶ徹底的な思想改造の上で釈放されました。その刑期中、彼が獄中で作らされていた輸出用玩具の箱に忍ばせて発信した直筆の英文レターを、米オレゴン州の主婦のジュリーが発見します。2008年のことでした。この手紙が新聞紙上に公開されるや、たちまちのうち世界的なスキャンダルとなりますが、このニュースに目を止めたのが中国の臓器狩り犯罪を告発したドキュメンタリー「ヒューマン・ハーベスト(人狩り)」を制作した中国系カナダ人のレオン・リー監督でした。

 

「ヒューマン・ハーベスト」の発表ですでに中国に入国できなくなっていたリー監督は、「映画をつくって欲しい」と訴える孫毅にスカイプによる遠隔操作で細かな指示を与え迫真の映像世界を作り上げました。体験者にしか伝えられない拷問と強制労働の実態をこれでもかとばかりに暴き出す映像の迫力には、ただただ息を呑むばかりです。そして、この労働教養所こそが、我々SMGネットワークが追及する中国臓器狩り犯罪の供出源に他ありません。ウイグル自治区を含め、中国ではいまだ数百万の良心(無実)の囚人たちがこのような施設に入れられ、1兆円産業と化した移植ビジネスの提供源として待機させられているのです。

 

「馬三家からの手紙」日本公開に先駆けて来日したレオン・リー監督を迎え、去る2月15日、東大駒場キャンパスで先行試写会がありましたが、その前日、事務局の野村がリー監督にインタビューしてきました。以下がその一部です。

 

レオン・リー監督インタビュー

 

――収容所内部の拷問場面を克明に再現したアニメーションには胸が詰まりました。拷問部屋にマルクスと毛沢東の写真が掲げてあるところなど、非常にリアルでした。

リー:実写が出来ない分、音響にも非常に神経を使いました。ビデオでは判りませんが、映画館で観てもらうと、草や風の音など、さらにリアリティーが増す筈です。

――しかも、孫毅自身があの原画を描いているのですね。

リー:描画は彼の特技なのです。子供の頃から中国古典小説の挿絵を真似て描くのが得意で、長じてはエンジニアとして毎日のように精密な設計図を描いていたのですから、彼の絵はプロ並みです。

――監督自身が中国に入国できないので、プロのカメラマンでもない孫毅に撮影を任せるしかなかった。編集には相当気を使われたと思いますが?

リー:数ヵ月にわたり、暗室にこもりっきりでした。

――驚いたのは、孫毅を虐待した収容所の看守や職員がインタビューに応じていることでした。馬三家はすでに閉鎖されているとはいえ、場合によっては厳罰も覚悟しなければならなような要請に、なぜ彼らは応じたのでしょう?

リー:孫毅の真剣な気持ちに突き動かされたということだと思います。彼には邪気というものがまったくない。誠意の塊のような人間です。スカイプの会話で「元看守にインタビューしようと思っている」と孫毅から告げられた時、正直私は不可能だと思っていました。ところが看守たちは実際に顔をさらして画面に出てきた。孫毅のに感化されたのです。実際、彼らは「生まれて初めて真実を語ることが出来た」「もう何も恐れるものはない」などと言っていました。

――その後孫毅はオレゴンからはるばるやってきたジュリーとジャカルタで感動の初対面を果たしましたが、撮影終了直前の2017年10月に謎の死を遂げました。腎臓の持病などなかったにもかかわらず急性腎不全と診断され、家族の要請にも拘らず遺体は解剖されなかった……。

リー:毒殺等の可能性は捨てきれません。しかし、彼は生命と引き換えに真実の告発を残した。これだけは言えると思います。

毎日新聞:「馬三家」劇場版、公開へ=山田孝男

https://mainichi.jp/articles/20200217/ddm/002/070/080000c

 

2.逗子でウイグル証言集会

 

当SMGネットワーク全国地方議員の会代表の丸山治章逗子市議のお膝元・逗子文化プラザさざなみホールに焼く40人の市民を集め、現在中国共産党政府によって過酷な弾圧にさらされているウイグル民族の実態を告発する証言集会が開かれました。

 

日本ウイグル協会に属する関東在住の在日ウイグル人5人が登壇。父が強制収容されているムハンマドアリさんは「残された家族を監視するため、実家には監視カメラが設置され、漢人の監視人まで同居するようになった」と明かしました。

 

また、アフメット・レテプ副会長は「コロナウイルスの感染がクルーズ船内で広がっている。収容所はより密封された劣悪な環境。即時の解放を求める」と訴えました。

 

 

※神奈川新聞「ウイグルの現状知って 逗子で弾圧テーマに講演会」

https://www.kanaloco.jp/article/entry-267656.html

以上、

事務局=野村