カナダのドキュメンタリー映画「国家の臓器(State Organs)」がついにオンライン有料配信を開始しました。
この作品は、章勇進(Raymond Zhang)監督が7年の歳月をかけて撮影した、中国の生体臓器収奪に関する問題を扱ったドキュメンタリー映画です。被害者が殺害され、犯罪現場が徹底的に清掃されるなど調査が困難な状況の中、勇気ある証言者たちの協力によって制作されました。
2023年カナダ・ライオン賞で監督賞と音楽賞を受賞し、2024年アメリカ・ゴールドメダル映画コンテスト賞、アート映画スピリット賞、マンハッタン映画祭最優秀人権ドキュメンタリー賞など、多数の国際的な賞を受賞しています。また、2025年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門の候補にもなりました。
2024年10月に台湾で上映された際には、各地の映画館では爆破予告などの脅迫を受けましたが、こうした妨害行為はかえって本作への注目を集め、台北、新北、桃園、台中、台南、高雄、基隆、彰化など各地の議員による支援上映が行われました。
章監督は「死の脅迫が逆にこの映画の宣伝効果となった。台湾の自由と民主主義が外部の勢力に左右されるべきではないという台湾市民の怒りが、政府、映画館、メディア、ネットユーザーなど多くの支援につながった」と述べています。
重要な人権問題に光を当てたこの話題作を、ぜひオンラインでご覧ください。
このほか、映画「国家の臓器」は3月26日水曜日に、東京都の文京シビックホール小ホールでも上演されます。詳細とチケット購入は次のリンクをご参照ください。